大企業に転職して早半年が経ったヤスです。
入社当時は、こんな大企業で働けるなんて超ハッピー!と言っていたのですが、半年経った今ではとても後悔しています…
漠然と名が知れている大企業で働くことが凄いと思っていましたが、実際に働いてみるとそれが間違っていたことに気づかされました。
大企業で働くことには、メリットだけでなくデメリットもあります。
私は、そのデメリットの部分が自分の価値感と正反対であったため、今苦しんでいます…
ここで、私が感じた大企業のメリット・デメリットについてまとめたいと思います。
メリット
安定している
中小企業と比較して言えることは、第一に安定していることです。
昨今では、大企業の経営破綻も珍しくないですが、それでも中小企業に比べれば圧倒的に安定した収益を確保出来ています。
それに、大企業の場合、破綻後に国からの援助や、他社の買収などによって倒産を免れているケースがあります。
これが特別な技術を持たない中小企業であれば、倒産して終わりになっているでしょう。
そのため、今でも大企業は安定していると言って良いです。
ネームバリューがある
大企業は、ネームバリューがあり、大企業の社員はその恩恵をビジネスとプライベートの両方で受けることが出来ます。
ビジネスで言えば、企業のネームバリューがあることで何か取引がある時に、その取引の信頼性が上がり、約定に繋がりやすくなるでしょう。
プライベートで言えば、ローンの契約がスムーズに進むことや、ローンの上限が高いことが挙げられます。
他にも初対面の人に自分の所属を伝えるだけで、ある程度の信頼を得られることもあるでしょう。
一方、無名の中小企業であれば、ネームバリューで得られる恩恵がないため、先に挙げた信頼などを自分で築いていかないといけません。
ネームバリューのある大企業に属しているだけで、知らず知らずのうちに恩恵を受けているのです。
給与、福利厚生などが抜群に良い
中小企業と比べ、賞与を含む給与、福利厚生が抜群に良いです。
ただ企業の規模が大きいわけではなく、得られる利益が大きいのです。
同じ利益率でもとんでもない額の売上を上げているため、必然的に利益が大きくなります。
そして、利益が大きい分、社員への還元量も多いです。
その社員への還元が賞与や福利厚生に反映されています。
待遇の例を出すと、出張手当などの各種手当ての額が大きいことや、大企業が契約している特別なクーポンを利用して安く様々なサービスを受けられる等があります。
大企業でも給与が低い企業もありますが、福利厚生を考えると中小企業に比べて良い待遇を受けていると言えます。
仕事の負荷が軽い
仕事をスムーズに進めるために、一つの案件に対して多くの人員を割り当てます。
そして、その人員で仕事を分散して進めるため、一人一人の負荷が軽いです。
中小企業であれば、この一つの案件を一人で担当しているところもあると思います。
私の場合、以前の企業では一人で担当していた仕事を、今の企業では三人で行っています。
そのため、中小企業に比べ、一人一人の仕事の負荷がとても軽いです。
また、極力仕事を外注に投げて、自分の仕事を減らしています。
社員は、外注から仕事の成果を上げて、成果の確認をし、各部署に展開するといった流れが多いです。
無茶な仕事が降ってこない
大企業は、コンプライアンス遵守に力を入れています。
そのため、パワハラ紛いの行為が行われることが少ないです。
それこそ無茶な仕事を強引に部下にアサインしたとしたら、下手したらパワハラで訴えられます。
上司はパワハラやセクハラに過敏になっているため、無理なことをあまり言えません。
残業が少ない
昨今の働き方改革のおかげで残業規制が強くなってきています。
私の会社では、60時間の残業まで許可していますが、極力残業は避けるように言われていますし、会社全体で残業しないで成果を出す社員を評価するとアナウンスしています。
これが出来るのも、仕事を分散して行い、一人一人の負荷を軽くしているからです。
中小企業では、仕事の負荷が重い分、残業せざるえない状況になり、定時で帰れないところも多いのではないでしょうか。
有給が取りやすい
どうしても外せない仕事が無い限りは、有給休暇がとても取りやすいです。
私の会社では、一ヶ月に一日は必ず有給休暇を取得するように言われていますし、部下を休ませやすくするために、上司が率先して有給休暇を取得しています。
なぜなら、部下の有給休暇の取得率や残業時間が上司の評価になるからです。
そのため、上司も部下に積極的に有給休暇を取らせてくれます。
デメリット
スキルが付かない
メリットで述べましたが、中小企業では一人で担当しているような仕事を、大企業では複数人で担当しているため、大企業の社員は特定の分野しか出来ないことがあります。
もちろん自分で勉強している人なら当てはまりませんが、ただ仕事をしているだけでは中小企業の社員よりスキルが低くなりがちです。
また、根本の部分の設計だけ社員が行い、残りは外注に投げるやり方を行っている企業が多く、この場合は外注にノウハウが残り、社内の人間のスキルが付かないということが往々にしてあります。
大企業勤めでスキルを付けてこなかった人を「ゆでガエル」と呼ばれています。
ゆでガエル現象とは、カエルを水につけておき、その水の温度を徐々に上げていき、熱湯まで温度を上げても、カエルは徐々に温度が上がっていることに気がつかずに死んでしまうという現象です。
これをビジネスでは、実際はスキルが付かないのに、大企業で高尚な仕事をしていると思っていた人が、30歳過ぎで転職活動をした際に、市場価値が低く、転職できない状態を指します。
何も考えずに大企業で仕事をしていると、このゆでガエルになりがちなので、大企業で仕事をする際は、スキルが就く仕事に率先して取り組むようにしましょう。
裁量が少ない
役職が付くまでは、基本的に裁量が少ないです。
何をするにしても上司の許可が必要ですし、仕事の負荷分散と同じ考えで、責任分散をしようとしているため、平社員の間でもコンセンサスを得ないといけない場合もあります。
大企業の殆どが長い歴史のある企業のため、古くさい制度や考え方が残っています。
それなら役職を得れば良いじゃないかと考えると思いますが、役職の席数に制限がありますし、大企業で社員が多い分、ライバルも多いです。
頭二つ分抜きんでるくらいの優秀さがないと、若くして裁量権を与えられることがないでしょう。
仕事の動きが遅い
何をするにも許可が必要で、またその手続きも面倒なものが多いです。
その手続きで時間が取られますし、許可を得るのにも時間が必要です。
責任を分散させたいためか、許可を取る上司の数も多いです。
もし、急ぎの仕事であれば、それらの上司に早く許可を出してもらうよう申し出ないといけませんから、急ぎのはずなのに急げない状況に陥ることも考えられます。
転勤の確立が高い
大企業は、国内はもちろん、世界中に支社・支部があります。
そのため、支社・支部が少ない中小企業と違い、転勤の確立が高いです。
家族や一軒家がある人は、転勤を命じられると厳しいと思います。
メリットとデメリット、どちらを取るか?
ここまで述べたように、大企業にもメリットとデメリットが存在します。
自分の価値感と照らし合わせて、どちらに魅力を感じるかで大企業への向き・不向きが決まると思います。
私の場合、会社に依存する働き方は極力避けたいタイプなので、スキルが付かず、ゆでガエルになる確率が高い大企業勤めが合いません。
それに私はチャレンジしていくタイプなので、裁量の少ない大企業には合わないです。
反対に安定志向の人は、大企業向きだと思います。
就職を決める際は、「大企業だから」と安易に決めないで、よく考えて決めて下さい。